花への想い

幼ななじみのTom君と、春から作っている花のポストカードが好評で、カードの制作について聞かれることが多くなりました。
先日も小さな集まりで、ポストカードに添えている花の詩をお話する機会がありました。

詩を作る時、絵が先きなのか、詩が先きなのかという質問を受けました。
答えは  いつも絵が先きです。Tom君が描いた絵の画像がメールに添付され私のところに送られてきます。

私はその絵を眺めながら、絵が届いて大体一週間くらいで書き上げています。特に、締切があるわけではありませんが、ホームページの更新期間を一週間と、自分なりに努力目標にしているのでそれに合わせています。
絵だけでなく、実物の花も参考に見ていると思われるかも知れませんが、実際の花は見ていません。

亡くなった父が庭作りが好きで、私も幼い頃からあまたの花々に親しんできました。現実の花を見て感動はしますが、詩を書こうという気持ちは不思議と起こりません。ただ、きれいだなあ、と見ほれているだけです。
これはプロの写真家が撮った花の写真を見た時も同じ反応です。

でも、幼ななじみが描いた花をじっと眺めていると、自然に詩の言葉が生まれてきます。なぜだろうかと考えてみると、おそらく、その花は単なる花でなく描き手が〈感情移入〉して描いた花です。
私は絵を通して感じる画家の心から刺激を受けることによって、詩の言葉が生まれてくるのだろうと思います。

画家の中でも、幼い時からつき合っている気心の知れた相手なら、より深く相手の思いが私の心に響いてきます。
その精神的なうながしによって、詩の言葉が浮んでくるのでしょうね。

                          
2006.12.11