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花の命は、今が盛りだと思っていても、見る見るうちにしおれていきます。
また、はなびらは柔らかく、少しの雨風に打たれただけで色あせ、枯れてしまいます。
花というものは、このようにとてもデリケートではかない存在ですね。
人の心もよく似ているのではないでしょうか。
ほんの少しのことで傷ついたり、ちょっとした言葉で寂しい思いを味わう。
何よりも、私自身が人一倍、寂しがり屋で、傷つきやすい弱い心の持ち主でもあります。
旧友とのコラボレーション 「詩のある花々」の詩を綴りながら思うのは、私の中で、デリケートな花の命と、デリケートな人の心が重なった時、詩の言葉が生まれるのだろうということでした。
そんな想いがこもっているのが、「カンナ」という作品です。
カンナ
花の心はどこにあるのでしょう
花の心は色にあるのでしょうか
花の色はやがて移ろい
消えていきます
人の命も
いつか消えていきます
消えていく花の命と
消えていく人の命
はかない者同士の
美しい出逢いを願うと語った
老婦人の言葉を思い出します
現代社会の複雑な生活の中で、多くの人が心に傷を負う生活を送っています。
心に傷を持った人、さびしさに耐えている人、痛みをかかえている人、そういう人たちに、「詩のある花々」の作品が、少しでも慰めを与えられたら嬉しく思います。
2006.12.12
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